◆◇◆◇◆ 2017/07/02(日) ◆◇◆◇◆

『正解するカド』第十二話「ユキカ」 感想

とりあえず、徭さんを分離して、真道さんと一対一にしたザシュニナ。
今回のザシュニナはめまぐるしく表情が変わった。
前半部のほとんど表情が動かないザシュニナどこいった! って感じだ。

真道さんを理詰めで説得しようとしてみたり、懇願してみたり、泣き落としかけてみたり、脅してみたり。
そこから伝わってくるのは、ただ、真道さんと共に在りたい、という願いだけ。
真道さんの言う通り、本当にザシュニナは「人間らしく」なってしまった。

真道さんを失いたくないと訴えつつ、真道さんを殺そうとしたりするあたり、本当にむちゃくちゃだ。
そして、それがむちゃくちゃだってことも、ザシュニナは自覚している。
でも、止められない。

思うに、ザシュニナが真道さんを殺そうとしたのは嫉妬心からだったんじゃないかね。
このまま生かしておいて、徭さんの元に帰すくらいなら、自分のことをみてくれている状態のままで消し去ってしまいたい、という。

ザシュニナは感情のコントロールの仕方がわからない。
そりゃそうだろう。これまで感情の起伏などというものを体験せずに長い長い時間を生きてきたんだから、たかだか数ヶ月でそれを制御する術なんて学習できないだろう。
そもそも、「学習」というもの自体も、実はザシュニナは苦手なんじゃないか? と思う。
だって、情報を吸い上げて整理するというプロセスをほとんどプログラムのように行ってきたはずの人だもの。

その感情は、真道さんと何年も一緒にいて、ゆっくりと自分にしみこませていけたのなら、ふたりはかけがえのない友人でいられたのかもしれない。
でも、時間がなかった。
ザシュニナは結論を急ぎ過ぎた。
これもまた、感情というものを制御できなかった結果なんだろうけど。

ザシュニナは真道さんに対して強い感情を抱きすぎた。
そして、それを性急に処理しようとした。
それが多分、彼の敗因だ。

真道さんと同じであるということに歓喜し、真道さんからもらった栞を大事に握りしめて、真道さんの元に駆け寄りながら消えていったザシュニナ。
これを、みっともないとか、すっかり悪役になっちゃったのがヤだという一部の意見も非常によくわかる。
でも、私は、これこそがザシュニナだと思ったんだ。
すべてにおいて完成された「到達点」であったはずの彼が、感情を制御できずたったひとつの欲しいものを求めてみっともなくはいずりまわるその姿こそが、ザシュニナだと思ったんだ。
私はきれいで哀れでみっともなくて尊いザシュニナが本当に愛おしい。

だから、このお話をザシュニナの物語としてみれば、この結末は「正解」だ。
私はそう感じた。


それにしても、ユキカちゃんの登場には本当に驚いた。
いや、なんでそこで自動車にのって登場してくんだよっ。
てか、真道さんの前座いらなくない?
まあ、真道さん的には、自分だけで問題解決できれば一番よい。ユキカちゃんは人類滅亡を防ぐための最終手段だったんだろうけど。

そして、何気に一番すごいのは花森だったかもしれない。
真道さんに頼まれたからといって、16年も世間から隔絶された空間で子供を育てるって、どんだけだよ。

子供の養育を任せるっていうのは最高ランクの信頼だと思うんだが、真道さんのそれに花森は見事に応えた。
でも、息子がいきなり16も老け込んだら親はどう思うんだろうな。
ザシュニナの存在は周知されてるから、その関係でとか言えばだいたい納得されそうな気もするけど。


結局、真道さんは死んだんだか死んでないのかよくわからない。
一応、世間的には死んだことになってるけど、ユキカちゃんだけは探知できる存在になったのかもしれない。

ザシュニナは「宇宙」から追い出されただけで死んではいないような気がする。

品輪博士は異方に向かったのかな。
ザシュニナに頼んで連れてってもらうのかと思ったんだけど、自力で行く方が品輪博士っぽくっていいかもね。


いろいろ賛否両論な作品で、どっちかってーとかなり否が多いような感じがするけれど、私にとってはとてもおもしろいアニメだった。
まったく予想通りにも期待通りにもすすまなかったけど、それでもおもしろいアニメだった。

予想通りになるのは楽しいけど、予想通りにならないのも楽しい。
期待通りになるのはうれしいけど、期待通りにならないのはおもしろい。
なるほど、こういう発想をする人がいるのか、という発見はいつでも最高に盛り上がる。
この多様性こそが正義で、正解だと思ってる。
長い期間をかけて、たくさんのアニメを観てきたけれど、いまだにみせてもらったことのない新しさが登場する。
本当にステキなことだ!

ザシュニナを愛せるラストで、私はかなり満足している。
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tag : 正解するカド

◆◇◆◇◆ 2016/02/21(日) ◆◇◆◇◆

『DEAR BOYS ACT3』21巻 感想

八神ひろき先生の『DEAR BOYS ACT3』21巻を買ったですよ。
まだ番外編があるらしいけど、本編はこれにて完結。

帯の「連載26年」ていう文字をみて、そんなに長いことこのマンガと付き合ってきたのか、と思った。
なぜか今でも覚えているんだよ。本屋に平積みされていた1巻を何気なくジャケ買いしたことを。
なんとなく、好きな絵だなあ、と思ったんだよ、確か。
それが、こんな長い付き合いになるとわっ。
26年間、好きなマンガのままでいてくれて、本当にありがとう。

哀川くんを筆頭に、瑞穂のみんなは強くて弱くて、たまにいらっとすることもあったけど、なんだか見捨てたくない子たちだった。
それに、高校生だったらこんなもんだよねえ。

途中でトーヤが入ってくれて本当によかった。
一時期、トーヤがいなかったら本当にこわいことになってた。

トーヤだけ学年がひとつ下だったけど、多分、精神的にはトーヤが一番、大人というか、自分自身の感情のコントロールに長けていたと思う。
そして、自分に求められている役割をよく承知していて、うまく立ち回っていた。
でもって、トーヤはそういうことを嫌々やってたんじゃないんだよね。
純粋に瑞穂のバスケ部が気に入ってたから、自分のためにそれをやっていたんだよね。
てか、トーヤは先輩方を好きすぎるだろ!(笑)

3年が引退して、残った部員はトーヤだけ学年が違ってて、頼れる同輩は杏崎ちゃんだけになっちゃったけど、杏先ちゃんひとりで20人分くらいの心強さはあると思うから、きっと大丈夫!

三浦くんと土橋くんはもうバスケを辞める気のようだけど、哀川くんと藤原くんはできるだけ長く、高い次元でバスケを続けられる道を求めていくんだろうなあ。
石井くんはストリートバスケとかで楽しんでくぐらいがちょうどよさそうなイメージがある。
本牧の連中もそんな感じだな。
そういえば、保科は杏崎ちゃんのことはあきらめたのか?

あっ、コミックスの内容のこと何にも書いてないな。

チームメイトに囲まれ穏やかな笑みを浮かべる哀川くんをみて、沢登が涙をこぼしたところが印象的だった。
負けて悔しい、よりも、自分がいないチームで哀川くんが笑っていることが悔しい、って感じだった。
哀川くんを天童寺から追い出してしまったことを、沢登はどれだけ悔しく思い続けてきたのかなあ、と思う。

哀川くんが捨てた場所を、守り続けてきた沢登。
哀川くんが戻ってくる場所を守りたかったのかもしれないけど、沢登が真摯にバスケを続けてきたからこそ、天童寺のチームはあれだけ結束の強いチームになったんだと思う。
「常勝」というプレッシャーを常に背負いながら戦ってきた彼らの精神的な支柱として、沢登は本当に天童寺バスケ部に尽くしてきたんだろう。
だからこそ、負けた後に「最っ高にオモシロかったなこの試合!!」と言われて、素直にうなずけるチームになったんだと思う。
ただ勝つことだけを求めているチームだったら、あんな風に瑞穂と健闘をたたえあうことはなかったと思うから。

そして、父と兄に黙って頭を下げることで、けじめを付けた哀川くん。
黙って頭を下げただけだったのは、言い訳する気はまったくない。自分はあの行動を起こしたことを後悔していない。でも、たくさんの迷惑と心配をかけたことは申し訳ないと思っている。くらいの意味なのかなあ、と思った。

それにしても終わったなあ。
いやあ、長かったよ、インターハイ(笑)。
八神先生もあとがきで書いてらっしゃったけど。

それでも、結末をきっちりみせてくださったことに感謝です。
八神先生、ありがとうございました。
まだ番外編があるらしいので、楽しみに待ってます。

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◆◇◆◇◆ 2015/11/06(金) ◆◇◆◇◆

『DAR BOYS ACT3』20巻 ちょこっと感想

八神ひろき先生の『DEAR BOYS ACT3』20巻が出たですよっ(←だいぶ出遅れた)。
なんか、次の巻で完結するらしいんだけど、本当に終わるんだろうか(苦笑)。

自分たちを捨てた、裏切った、と哀川くんのことを怒ってる天童寺の面々だけど、キャプテンの沢登くんだけは、変わらず友人として接していた。
哀川くんのことをひたすら心配していた。

それは、沢登くんが底抜けにいい人だったから、というわけではなく(←いや、沢登くんは底抜けにいい人だと思うけど)、哀川くんが天童寺から去ったことに対する怒りを、哀川くんではなく自分に向けていたからなんだな。

一年生にして天童寺のキャプテンになった哀川くんはとんでもないが、一年生でベンチ入りしていた沢登くんだってかなりなものだろう。実際、現在、キャプテンになってるんだし。
でも、沢登くんにしてみれば、哀川くんと同じコートに立って、哀川くんにパスを渡せなければ、フォローをしてやれなければ、まったく意味がなかった。
だから、沢登くんだけは、哀川くんを責めなかったんだな。
だって、責めるべきは、哀川くんを助けられなかった自分なんだから。

沢登くんが、哀川くんに、天童寺に戻らないか、ともちかけたことがあったけど、あの時、沢登くんは「和彦が天童寺で受け入れてもらうためならなんだってやる」「今のおれには和彦を助けてやる力がある」くらいの結構な意気込みだったのかもしれないなあ、と思うと、なかなかに気の毒な感じがしてきた。

哀川くんは自分の絶望に振り回されて、沢登くんの絶望に気づいてないっぽいけど、沢登くん本人は、自分の絶望なんて和彦の絶望に比べればたいしたことない、とか思ってそうだよ。

そして、この巻のラストで、沢登くんはようやくすべてを受け入れることができた。
哀川くんを瑞穂のみんなに託すこと。
哀川くんがいない天童寺であっても、そこが自分の居場所であること。

もしかしたら、哀川くん以上に天童寺を憎んでいたかもしれない沢登くん。
でも、沢登くんは天童寺を去らなかった。
それは、哀川くん以外の仲間を見捨てられなかったからかもしれないし、哀川くんが戻る気になった時のためにその居場所を確保しておくためかもしれなかった。

でも今は、天童寺のメンバーが好きだし、大事だから、天童寺でバスケをやりたいんだよね。
哀川くんが瑞穂でバスケをやりたいように。

ここにいたって、ようやく哀川くんと沢登くんは同じコートに立てた、と言えるのかもしれない。

一年生の時に抱いていたものとは違うけれど、沢登くんの強い想いが、本人の納得のいくところにおさまって、本当によかった。



『ACT3』の感想記事です→19巻12巻9巻8巻5巻4巻3巻2巻1巻
『ACT2』の感想記事です→30巻29巻28巻27巻26巻25巻

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◆◇◆◇◆ 2015/06/20(土) ◆◇◆◇◆

『DEAR BOYS ACT3』19巻 ちょこっと感想

八神ひろき先生の『DEAR BOYS ACT3』19巻を買ったですよ!

って、最近めっきり書いてませんでした。『DEAR BOYS』のコミックス感想。
いや、ずっとちゃんと買ってたんだよ。読んでたんだよ。
でもなんかこう……きつかったんだよね。
おもしろくないとかそういう話ではなく、なんとなく精神的な圧迫感があって、読んだ後はなんだかどよ~ん、として感想を書く元気がでなかった。

こういう現象ってたまにあるんだよね。
なんとゆーか、いれこみすぎて、キャラクタたちの息苦しさに同調してしまうんだ。
で、これは哀川の苦しさがうつっちゃってんのかな、と思ってたんだけど、この巻を読んで、私はどっちかってーと、沢登や如月たち天童寺側の苦しさに巻き込まれてたのかな、と思い直した。

で、どうして今回、まったく感想になってない感想を書く気になったかというと、哀川や藤原や沢登や如月が、ようやく息苦しさから解放されたような気になったから。
まあ、試合は絶賛、続いてるんで、両チームとも苦しいのは苦しいんだけど、息苦しくはなくなった。
そんな感じがした。

ところで、折り返しの作者コメントに、連載当初22歳で今、48歳、と書いてあって、うきゃ~、ってなった。
どうやら八神先生、私と同じ年の生まれだったらしい。
思い返してみれば、このマンガと出会ったきっかけは、店頭で1巻の表紙をみてのジャケ買いだったよなあ。
まさか、こんな長いおつきあいになるとわっ。
その間に、『SLAM DUNK』がはじまって終わって、『黒子のバスケ』がはじまって終わったんだもんなあ。
この長い物語も、ついに終わりがみえてきた。
まあ、ここからがまた長そうだけど(苦笑)。
ここまでずっとつきあってきたんで、ラストシーンまでがっつり見届けたいと思っています。

ところで、この巻の一番の見どころは、「藤っ!! 藤っ!! 藤っ!!」ってこぶしを握り締める三浦だった。
三浦は本当にもう藤原のことが気にかかってしかたないんだな。

あと、苦しい時でもチームを盛り上げることを忘れないトーヤがすてき。

それでも、今、一番、オトコマエなのは沢登だと思う。うん。
チームと哀川にはさまれて、立場的に一番、厳しいところを、それでも愚痴をこぼさず、穏やかな笑みで両方をたてつつ、常勝の看板を守り続けてきた彼が、「なにも考えずに、ただ……ただバスケをして、そして勝ちたいんです」と言った。
ああ、いっぱいいっぱい考えて、悩んできたんだろうなあ。
それでもって最後にたどりつく想いは「バスケがしたい」「勝ちたい」なんだなあ。

で、剣の「おっもしれえなあっ……この勝負」だよ。
なんだかようやく、哀川と天童寺の確執がどっかにすっとんでいってくれたような気がした。
それがとてもうれしかった。


『ACT3』の感想記事です→12巻9巻8巻5巻4巻3巻2巻1巻
『ACT2』の感想記事です→30巻29巻28巻27巻26巻25巻

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◆◇◆◇◆ 2014/12/31(水) ◆◇◆◇◆

ちょっとだけ2014年のお気に入りマンガ

ここんとこ、新規開拓まったくできてないです。
マンガに限れば『週刊少年ジャンプ』だけあれば生きていけるんじゃないかという気がしてきました。

そんな中、今年は福島鉄平先生の年でした。
『ミラクルジャンプ』で『アマリリス』を読んでちょっとした衝撃を受けて、地味におっかけ続け、年末に出た単行本『スイミング』『アマリリス』を繰り返し読んでいます。
『サムライうさぎ』の頃から、ちょっと変わった感性を感じていましたが、それが青年誌にうつって爆発した感じです。
来年、どんなマンガをぶちかましてくれるか、本当に楽しみです。

あと、阿部共実先生の『ちーちゃんはちょっと足りない』は、読後感の気持ち悪さが異常でした(笑)。
なんだろう。なんにも解決してないのに、なんにもどうにもなってないのに、それぞれがおさまるべきところにおさまったようにも思えて、それがなんとも気持ち悪い。
きれいにおさまってるところが気持ち悪い、とはこれいかに。
読み終わった後で「このもやもやをどうしろっていうのよ~っ!」と叫びたくなること間違いなしなマンガです。
◆◇◆◇◆ 2013/12/31(火) ◆◇◆◇◆

2013年のお気に入りマンガ

年末になんとなく書いているお気に入りマンガについてのお話ですけど、最近、マンガの新規開拓がまったくできてないんですよね。
もしかして自分、最終的には『週刊少年ジャンプ』さえあればいいんじゃなかろうか、という気がする今日この頃(苦笑)。
でもまあ、とりあえず今年も書く!
いつも通り、作者名とか敬称略で失礼いたします。


で、まずはその『週刊少年ジャンプ』のお話。

松井せんせーの信者(笑)としては『暗殺教室』(by 松井優征)に明け暮れた今年でした。
思いのほか人気がでているようで、『魔人探偵脳噛ネウロ』の頃の打ち切りすれすれの低空飛行に慣れている私にとっては、ちょっと戸惑うわけですが、やっぱり、イベントとかコラボ商品とかがどんどん出てくるのは楽しい。
おかげで、私の本棚の前面が殺せんせーグッズでどんどん埋まっていって、肝心の本が取り出せない!(←本末転倒)
松井せんせーみずからがインタビュー記事やらテレビやら積極的に動いていらして、「自分のマンガをたくさんの方に読んでもらいたい」という気持ちがうかがえるので、ファンとしては積極的に応援するしかないですがな!
というわけで、職場の机の上に殺せんせーのフィギュアを並べて、「これなんですか?」と訊かれたら「今、『ジャンプ』で連載中の『暗殺教室』ってマンガの主役です。おもしろいんですよ~」とステマに励んでおります(笑)。

それ以外の連載でおもしろいのはやっぱり『ハイキュー!!』(by 古舘春一)ですかね。
なんだかんだで、スポ根もの好きだよなあ、私。
『黒子のバスケ』も安定のおもしろさだし。
あと『ワールドトリガー』(by 葦原大介)もこれからおもしろくなりそうな気がしてます。
それと、さりげに『SOUL CATCHER(S)』(by 神海英雄)が楽しい!

それと、こちらは『SQ.』の掲載なんですが、『γ-ガンマ-』(by 荻野純)もおもしろいです。
すっきりしてかわいい絵と、昭和テイストなベタさとほのぼのとブラックが入り混じるストーリー。それと、たまにでてくる独特なコマ割り。
厨二病全開(笑)なんだけど、ちゃんとオタク層以外にも受ける大衆性を持っていると思います。
特撮ヒーローものが好きな方にはお勧めです!


『ジャンプ』以外の少年マンガでは、『月光条例』(by 藤田和日郎)が最終章突入でめっちゃ盛り上がってます。
いつもの藤田節と言っちゃえばそれまでだけど、やっぱり藤田先生らしい熱血バトルは燃えますよ!
あと、『空が灰色だから』(by 阿部共実)は、痛々しい(苦笑)。
いいんだよもう、痛々しい子が痛々しく生きてて、何が悪い! 的なものを感じます。
でも、痛々しいなりに、どの子もこの子も一所懸命なわけで、そこになんかもういたたまれないものを感じるわけですよ。
短編集なので、どの巻から読んでも話がわからなくなるということにはならないので、人に勧めやすいですが、こういうマンガを勧めると痛々しい人と思われそう(爆)。


少女マンガは『姉の結婚』(by 西炯子)が、さらにどろ沼状態になってきて、これどう収集つけんねん、って感じになってます。
……って、最近、少女マンガというと西炯子しか読んでいないような。
よしながふみは少女マンガ家なのかようわからなくなってきてるし。


では、今年はこんなところで。

tag : マンガ

◆◇◆◇◆ 2013/02/17(日) ◆◇◆◇◆

『DEAR BOYS ACT3』第12巻 ちょこっと感想

八神ひろき先生の『DEAR BOYS ACT3』12巻を読みましたですよ!

最近、ちょっとスルーしてた『DEAR BOYS』感想。
なんとゆーか、感想が書きにくい!
こんだけ長く描き続けられてきたマンガで、どうみたって主人公は哀川でしかありえないのに、なんでこんなクライマックスになって、その主人公が微妙なことになってんのかと!

そしたら、この12巻の作者コメントで「作者である自分でも、哀川に対する気持ちは非常に複雑です。でも、必死でバスケットに取り組む哀川の姿を描く時……何故か自然と気持ちが入っていきます」と八神先生が述べていらっしゃって、ああ、「描く時」を「みる時」に置き換えれば、それがそのまんま自分の気持ちのような気がするなあ、と思ったんだよ。

天童寺の選手サイドからみれば、哀川の行動はひどすぎるよ。
あれはあんだけ根にもたれてもしかたないよ。
あれだけのことをされて、それでも哀川の気持ちを慮ってる沢登は、どんだけ哀川のことが好きなんだよ! って思うよ。

でも、この巻の剣の「今更……人並みなことができるように成り下がっちゃったのかね、天才くんは」という台詞を読んで、哀川という存在は、天童寺の中では「アイコン」だったのかもなあ、って思った。
「常勝」チームを支える「天才」という「アイコン」に成り上がっちゃった哀川。
けれど、多分、哀川はただのバスケ好き少年でいたかったんだ。
でも、基本的にまじめな子だから、そういった周囲の期待に応えようとキャラをつくって、結局、破綻しちゃったんだろうなあ。

天童寺の中で唯一、沢登だけが「なにがおまえにそこまでさせるんだ!?」と考えている。
沢登はちゃんと、友達としての哀川に思いを寄せている。
だから、哀川は破綻しちゃう前に、沢登とちゃんと話し合うべきだったんじゃないかな、って思ったりするわけだ。
そうすれば、哀川も天童寺のみんなも、あんなにいろいろとこじれずにすんだんじゃないかと。
でも、天童寺から逃げ出す時点では、哀川もいっぱいいっぱいすぎて、どうにもならなかったんだろうね。

哀川のギリギリの一線は「バスケをやめないこと」だった。
バスケのせいで家出するところまで追い詰められたのに、バスケ少年であり続けることだけが、哀川のアイデンティティを支えていたんじゃないかと思う。

だから結局、哀川は自分の本当の気持ちを、自分なりの答えを、バスケの試合の中でしかみつけだせないんだろう。
ならば、いろいろと微妙でも、この試合の結末をきっちり見届けるしかないじゃない!

ということで、なんかちょっと気持ちの整理がついた。
案外、次の巻あたりでまた、うき~っ! ってなってるかもだけど。

この試合の後で、哀川がすっきりしたバスケ少年の顔で、あのちょっとはにかむような笑みをみせてくれるといいなあ、と思う。
そして、天童寺のみんなが、哀川への気持ちにきっちりとケリをつけられるといいなあ、と思う。

天童寺のみんなが哀川をアイコン化しちゃったのは、それだけ哀川のことを尊敬し信頼していた、ということでもあると思うから、それだけ大事だった人のことを、憎んだままで終わって欲しくはないよね。

となると、最後は藤原と沢登の対決になるのかもね。
今彼と元彼で哀川を取り合い(爆)。


『ACT3』の感想記事です→9巻8巻5巻4巻3巻2巻1巻
『ACT2』の感想記事です→30巻29巻28巻27巻26巻25巻

tag : DEARBOYS 八神ひろき

カレンダ
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プロフィール

ひでみ

Author:ひでみ


職業はプログラマ。
主食はマンガとアニメ。


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