◆◇◆◇◆ 1994/07/16(土) ◆◇◆◇◆

『幽遊白書』 「それから…」 感想

今週の心の叫び
皆が幸福でありますように

不親切なあらすじ

幻海師範はお亡くなりになってしまったけれど、皆、元気に生きていくのよねっ!

終わりました

えーっ、実を言いますと、『宴のあと』のラストシーン(幽助と蔵馬が川べりに並んで立って、星空を見上げているところ)を見て、私はほとんど直感的に、幽遊が終わっちゃったよ、と思ったのです。
これはもう理屈なしで、あの絵と台詞を見て、これは冨樫先生は幽遊を終わらせる気だ、と確信してしまったのです。
で、その後、ずーっとずーっと、「ああ、幽遊が終わっちゃう」と考え続け、考え続けた後で、“幽遊が終わるかもしれない”という仮定の問題ではなく、“幽遊が終わる”という断定的な考えしか出てこない自分に愕然としてしまいまして……それでも、一所懸命になって、“まだ幽遊は終わってない”と自分に言い聞かせ続けていました。
私は自分の直感がはずれることを期待しながらも、この直感ははずれないという確信を持っている、という矛盾に、ずーっと苦しめられておりました。
それから後の幽遊は、冨樫先生が広げたふろしきをたたむ作業をしている、と私の目にはうつっていまして……ほのぼのではあるけれど、毎週毎週、幽遊を読むのがすっごくこわくて……ラストベージにいつ“おわり”の3文字が載るかと、それだけが心配で、実はちっとも楽しめなかったのです。
でも、終わることを完全に認めてしまったら、これを書き続けることができなくなってしまうし、何よりも意表をつくのがお得意な冨樫先生のことだから、何か一発逆転があるかもしれない、私の勘なんてまた大はずれするかもしれない、と自分に言い聞かせ、なんとか自分をだまして、ここまでひっはってきました。
『宴のあと』以降は、なんだか消化試合をやっているような気分で書いていたので、もしかしたらそれが文章に現れていたかもしれません(もしそうだったらごめんなさい)。
だから、幽遊が終わってしまって、気落ちしていると同時に実はほっとしています。
ここ1ヶ月というもの、私は幽遊を読むのがこわくてこわくて、こんな生殺し状態、いっそのことはやく終わってくれ! と、叫びたかったのです。
私のどん底は実は『宴のあと』で……私はあの回のラストシーンを見た後でしばらく泣いていました。
あの時、確かに私の中で幽遊は終わってしまっていて、それから後はいわば“おまけ”というか“番外編”だったの。
終わる終わる、と心の中で唱えながら、それでも“おまけ”でもいいから……幽遊を読んでいたかったのね、私は。
それで、こんな終わり方でよかったのか、悪かったのかはわからないけれど、ここ2年近くの私という“成分”の50%ぐらいを占めていたと思われる幽遊がなくなってしまった今、私はどうすべきかを考えてしまうわけなんですが、ここ1ヶ月というもの、それを考え続けていて、結局、出せた結論といえば、『幽遊白書』というマンガが完結しても、私の中の幽遊という“成分”が蒸発してしまうわけではなし、私はこれからも『幽遊白書』を抱え続ける羽目になるだろう、ということなんですね。
いつかそれが蒸発して、ほかの“成分”によって補填されることになるかもしれないけど、蒸発するのは結局のところ水分だけだから、幽遊の“結晶”はずーっと私の中に残り続けるはずなんですよ。
なんかよくわからなくなってきたんですけど……冨樫先生の幽遊が終わっても、私の幽遊は終わっていなくって、私はなんらかの形で決着がつくまで、もしくは幽遊の代替物ができるまでは、幽遊に執着し続けなくちゃいけないんだな、というのが、私が現在、出している結論なわけです。
はっきり言って、私はこの終わり方に満足してるわけじゃないんです。何か、もっと読ませて欲しかった部分があるような気がしてしかたがない。
それでも、最後に見せてもらったのが、皆の幸せで元気な姿で、ホッとしているのは、本当です。
誰か1人でも不幸なままで終わっていたら、私は冨樫先生を恨み続けたかもしれません(そんなのは仙水と樹さんだけで十分ですよ)。
それでも、どうしても納得できない部分かありましてね、それを考え続けていたら、私が前に書いた飛影ちゃんのための文章の、“飛影ちゃん”という文字を“幽遊”および“冨樫先生”と置き換えると、実にぴったりとその心情がはまるんだな、ということに気づいたんですよ。
で、ここからはその置き換え文です。

私はね、幽遊が好きなんです。
本当に好き。ただ単に好き。盲目的に好き。
私は幽遊が好きなだけなの。理由なんかないの。理屈をつけられないの。
でね、この“好き”っていうのは、はだから見れば実にばかばかしいことではあるけれど、かなり真剣な“好き”なんです。
これは200%(いや、それ以上か?)の片想いではあるけれど、それでも止めることのできない“好き”で、それだけに純度100%の“好き”なんです。
私は、冨樫先生に何もしてあげられない自分を、幽遊を読むことしかできない自分を、せつないことではあるけれど、それはしかたのない当然のことで、それでも私は幽遊を読み続けることができればそれで満足よ、と納得していました。
それなのにそれなのに……冨樫先生はそれさえ私に許してくれなかったのです。
私は、幽遊がそこに存在するということだけで満足しようとしているのに、冨樫先生はそれさえ許してくれないの? どうして? という気分になってしまったんですね。
じゃあ、私にどうしろというの? それでも、幽遊を嫌いになれない私は、一体、どうすればいいの? ……とまあ、それができることならば、本当に冨樫先生にすがりついて、泣いて訴えたことでしよう(苦笑)。
私はきっと、幽遊に“失恋”したのです。追いかけることさえ拒否されたのです。
それでも……私は幽遊を好きであり続けます。それだけが、幽遊に関して、私が確信している未来です。

と、まあ、こんな具合なんですが……我ながらはまりすぎてコワイぐらい、文章がはまってますね(苦笑)。
つまるところ私は、どうも冨樫先生に中途半端に置いてけぼりをくらったような感じがしてしかたがないらしいのです。
冨樫先生がどう思っているかは、このさいどうでもよいのです。他の幽遊fanの方々がどう思っているかも、別にどうでもよいのです。
何か私にとっては、書かれるべきだったのに、書かれることがなかった物語が、どこかに隠されているような気がしてしかたがないの。
それは、永久に埋もれたままかもしれないし、いずれ発見できるものかもしれないし、冨樫先生がまた別の作品で掘り出して見せてくれるものかもしれない。
いつでも、“読者に不親切なマンガ”という印象があった幽遊だけれど、最後まで不親切だったのね(苦笑)。
幽遊というマンガは多分、細かい部分まで書き込んで提示してみせる、というタイプのマンガではなくて、“余白”というか“行間”がすっごくたくさんあるマンガで、小学校だったか中学校だったかの国語の時間に習ったように、読者は一所懸命、“行間を読む”作業をしなければならないわけです。
別にそんな作業を無理してする必要性はまったくないんでしょうけれど、私ははっきり言って、それをしなければ気がすまないほど、幽遊というマンガを“征服”したいという欲望があるのです。
絶対に“征服”できるものではないとわかっていても、そうせずにはいられないというか……そんな形でもいいから、少しでも長く幽遊にしがみついていたいんですね、多分。
結局、私は幽遊に未練たらたら(苦笑)。
こちらから勝手におしかけ女房したあげくに、ある朝、目覚めたら家のどこにもいなくて、「ああ、捨てられてしまったあ」と呆然自失したあとで、「私があなたに貢いだ愛はどうしてくれんのよ!」と叫んでいるような、情けなくも哀しい女なのね、私は(たとえがむちゃくちゃ悪い)。
それでも、じゃあ、冨樫先生がどうすれば納得したのか、と聞かれても……私にはうまく答えることができない。
せめて、皆と笑顔のままでさようならできたことに満足して、「冨樫先生。次回作に期待しています」と言うべきなんだろうけど、私は今は素直に“次回作に期待”なんかできないわ!
もっともっと、幽助を飛影ちゃんを蔵馬を桑原くんを見ていたかった。
人間界、魔界、霊界の3界が、これからどのような形になって、どのような関係をつくっていくのかを見てみたかった。
幽助がつくりだした“嵐”が、なにをまきこみ、なにをつくりだすのかを、コエンマさまがこわした“壁”を、皆がどのような形で乗り越えていくのかを、ずっとずっと見ていたかった。
私がね、無茶を言っているのは、よくわかっているんです。
“物語”はいつか語り終わるものなんです。
それがね、こんなに納得できないのは、これが初めて……。
そもそも、ここまでエネルギーをつぎこんで、“物語”を読むのが初めてなので、それもしかたのないことなのかもしれないんですけどね。
それにしてもなあ……なあんか、冨樫先生にうまく逃げられてしまったような気がして、しかたないんですよね(しつこい!)。
しかし、実際、こんな終わり方をしたマンガって初めて見るような気がしますね。
なんだかんだ言って、冨樫先生はちゃんとふろしきをたたんで、それぞれのキャラクターにそれぞれの幸福な将来を示唆して、連載を終わらせてくださったんですね。
そこらへんには、やっぱり感謝しています。

これから…

なんだか、愚痴ばかり言ってるような気がするので、今週の幽遊についてちょっと書いてみましょう。
幻海師範はお亡くなりになってしまったんですね。
自分の人生はいつ終わっても悔いがないのだ、といつも言っているような方だったから(ことに戸愚呂問題に決着がついてからは)、きっと笑って死んでいったんだと思います。
幽助も今はあんなふうにさらりと幻海師範のことを語っているけれど、実際に死んでしまったと知った時は、きっとすごくつらい思いをしたんでしょうね。
それでもって、螢子ちゃんはやっぱり女神さまだった!(笑)
いや、幽助ってさ、きっとボタンを押してもなんともなくって、ちゃんと当たりを押したのだと実感した途端に、むちゃくちゃ興奮しちゃって、普段だったら絶対に言わないようなことを、おもわず蔵馬や桑原くん相手にべらべらとしゃべりまくっちゃったんだろうね。
で、蔵馬と桑原くんにニヤニヤされて、はたと我にかえったんだろうな。
幽助ってば本当にかわいいな。
で、幻海師範の遺産は、いつか妖怪たちと人間たちが共存する場になって、テレビで“怪奇! 妖怪たちが棲む山!”とか言って紹介されたりするのかもしれない(笑)。
人間の女を愛した雷禅さまの夢が、その子孫である幽助に引き継がれて、人間と妖怪の境界がなくなり、妖怪になってしまった男を愛し続けた幻海師範の土地で、妖怪たちが生きていく。
……これは、ちょっとしたおとぎ話なのかもしれないね。
そうして人間たちと妖怪たちは仲よく自由に生きていきましたとさ、という。
幽助は魔族だけどやっぱり人間で……螢子ちゃんにあまえ放題で、生きていくんだろうか。
蔵馬はこのまま、人間になりきって生きていくんだろうか……。
桑原くんはずっと雪菜ちゃんを愛し続けるんだろうか……。
雪菜ちゃんはこれからも、人間たちの世界で生きていくんだろうか……。
飛影ちゃんはやっぱり生粋の妖怪で、魔界で生きていきながらも、時折、雪菜ちゃんや幽助の夢を見るんだろうか。まだ、生まれた時のあの哀しい夢を見て、つらい思いで目覚めることはあるんだろうか……。
もしかしたら静流姉さんは、第2の幻海師範になって、妖怪たちを保護していくのかもしれないなあ……。
なんだか、そんなことをつらつらと考え続けています。
そういえば、蔵馬は中小企業の経営補佐をしているみたいですね。なんだかはまり過ぎてて笑えました。
蔵馬は小さな会社でね、適当に業績を伸ばしながら、のんびりのんびりとお仕事をやるのよ。
この子はささやかな幸福を追及するタイプたから、社員の皆と仲よくして、「お仕事の方は順調ですか?」「ええ、おかげさまでなんとかやってますよ」とかいう会話を取り引き先と交わすんだな(なんて幸せそうなの)。
ああ、その会社に入りたい! それで、仕事の合間に蔵馬とお茶するのさ!(すっごく幸せだろうな)
そういえば、ラストから3ページ目の蔵馬の笑顔がすごく印象的だったんですよ。
蔵馬はね、きっとこんなうれしそうな幸せそうな……それでもってちょっとせつなそうな瞳で、皆をみつめ続けるんだろうな、と思っちゃって。
蔵馬は、いつか消え去ってしまうとわかっている大事な大事な宝物をみつめるような目で、幽助たちを見ているような感じがする。
幽助や桑原くんと違って、これはいつか手元から離れていってしまうもの、という覚悟をきめながら、現在、自分が存在している幸福な世界を愛おしんでいるのね、蔵馬は。
これから皆が、どういう人生を辿るのかはわからない。
けれど、皆、ずーっと幸せであり続けるのだと、信じていたいと思います。
幽助はいつまでも元気でわがままで、螢子ちゃんはいつも幽助を叱りとばしていて、飛影ちゃんは見上げれば本の上で昼寝してたりして、蔵馬は志保利母さんと幸福そうに笑っていて、桑原くんは雪菜ちゃんを幸せにするために、がんばって働いているんだな。
それでもって、いつか寿命が来たらぼたんに案内されてコエンマさまのところに行って……「なかなかおもしろい人生だった」と言うのよ。
なんだか、本当におとぎ話みたいだけど(笑)。

幽遊のこと

今はまだ、私にとって『幽遊白書』というマンガがどういうものであったのかは、わかりません。
ただ、これほどに愛して、のめりこんだ“物語”は生まれて初めてだということは断言できるし、これから先も、これ以上に愛せる“物語”に出会えるかどうかはわからないです。
振り回されて振り回されて……このマンガは、愛しいキャラクターたちはどこにたどりつくのかと、心配で心配でしかたがなかったのだけれど、結局、本当にたどりつくべき場がどこにあったのかは、よくわからなかった。
それでも、物語は終わって、皆は幸福そうに笑いながら、未来に向かってしっかりと歩いていく……。
だからもう、今の私にはこれしか言えない……皆がずーっとずーっと幸福でありますように。

冨樫先生。愛しい物語と愛しいキャラクターたちを、私に与えてくださったことに、深く感謝しております。
ありがとうございました。

今週の冨樫先生のコメント
長い間応援有難うございました。しばらくの間放電したいと思います。皆様お元気で。

前説→幽遊のこと
後説→幽遊のこと・その3、もしくは、彼らが帰る場所
スポンサーサイト

tag : 幽遊白書

◆◇◆◇◆ 1994/07/10(日) ◆◇◆◇◆

『幽遊白書』 「のるかそるか」 感想

今週の心の叫び
不謹慎だけど……幸せっ!!

不親切なあらすじ

霊界でクーデターが発生し、審判の門が占拠されたうえに、コエンマとぼたんを含めた100人近くを人質にとられてしまった。
魔界と人間界の間の結界の再設置を要求する彼らは、それが聞き届けられなければ、人間界に向けて異次元砲を発射するという。
早速、事態収拾のために霊界に乗り込んだ幽助、桑原、蔵馬、飛影の4人組だが、人質救出には成功したものの、3つあるボタンのうち、どれが本物の異次元砲発射停止ボタンであるかを聞き出すことはできなかった。
さて、幽助の決断に委ねられた、究極の3択の結果はいかに。

パーティー

骸問題でずいぶんと落ち込んでいたその反動がモロにきたらしく、内容が深刻であるにもかかわらず、私は今週、異常に幸せでした(ごめんなさい)。
だって、煙鬼さんに飛影ちゃんのことを頼む時の、あの幽助の楽しそうな表情ときたら!
そうね。飛影ちゃんに会いたくてしかたなかったのよね、幽劾(単なる飛影ちゃんに対するいやがらせという見方もありますが)。
そいでもって、幽助の横にチョコンと座っている飛影ちゃんの愛らしさときたら!
ああ、幽助と飛影ちゃんのツーショット………何ヶ月ぶりかしら……幸せ、幸せ、幸せ~(4人が並んで座っているこのコマがうれしすぎて、このページだけ開いて喜んでいたりして……)。
ああ、こんなお手軽なことで幸せになってしまう自分が情けない(苦笑)。
そういえば、この4人がそろうのは、もしかしたら1年半ぶりぐらいなんじゃないんですか?(幻海師範のお寺で別れて以来だとすると、それぐらいになるはず)
そのわりには、コンビネーションがあいかわらずで、素晴らしいですけど(笑)。
この4人は、本当にいつまでたってもかわらない関係であり続けるんだろうね。
幽助を核に、蔵馬をまとめ役にして、気を許しあい、意地を張りあい、強さを競いあい、互いを必要としあって、ずーっと一緒にい続けて欲しいものです。
そういえば、以前、蔵馬が霊界に行ってた、と言った時、霊界ってそんなに簡単に行き来できるものなのか? と思ったんですけど、あれは霊魂体だけが霊界に行くんですね。
では、霊界の住人たちってのは、基本的には霊魂体という形で存在していて、人間界に来る時だけ、それを入れる“器”を使用するんですかね。
ところで……どうでもいいけど、今週の飛影ちゃんは本当にやる気がない!(笑)
何も考えないうちから「墓を注文した方がてっとり早い」とか言い出すし、廊下で寝てるし(この子はどうしてこんなによく寝るんだか……)、ずーっと腕を組んだまま戦っている。
どうしておれがこんなことにつきあわなくちゃいけないんだ! という苦情をからだ全体で申請しているような感じよね(大笑)。
桑原くんをこき使うのには熱心なのにねぇ(あいかわらずいいコンビだわ、この2人)。

霊界という世界

霊界にも宗敦闘争なんてもんがあったんですね。
なんとゆ-か……人間界とほとんど変わりがないのね、霊界って。コエンマさまも苦労してるんだろなあ(お気の毒に)。
大竹も見事な転身ぶりで、驚いちゃいましだけど、この人は特防隊の隊長をやりながら、ずーっと機会をうかがっていたんですかね。霊界の住人たちはなかなかに気が長いようで(魔界の住人たちも、いいかげん気が長いが……人間とは寿命のケタが違うのでしかたないんだろうな)。
しかし、異次元砲のデザインは趣味が悪すぎるぞ! もうちょっとマシなもんにならんのか(苦笑)。
結局、エンマ大王さまの件でもわかったように、霊界はそんな特別な場所じゃなくって、様々な思想がぶつかりあい、対立を繰り返す、非常にどろくさい世界なのですね。
「霊界は天国じゃありません」という台詞が、なんだかすごく印象的でした。
そうか……コエンマさまは天国の住人ではないし、現在の霊界の支配者であるのに、こんなふうに簡単にその生命を脅かされる、弱い存在であるのね。
仙水もこのことを知っていたら、あれほどに絶望することはなかったのかもしれない。
霊界は天国ではなく、その住人たちも天使ではなく、ましてや神さまでもない(しかし、地獄であるというわけでもない)。
“審判”という仕事を持っていない分だけ、人間界の方が気楽なのかもしれないなあ。

究極の3択

究極の選択をする責任をみずから背負った幽助は、桑原くんに向かって自信まんまんに「まかしとけ」と言ってみせたけれど、もちろんそれが単なる虚勢であることは、誰もが知ってたに違いない。
けれど、それは誰かがやらなければならない選択で……幽助はそれを誰にもおしつけるつもりがなかったのだろうと思う。
プーに向かってだけ弱音をはいちゃう幽助は、やっぱり意地っはりで負けずぎらいな子で、相手がたとえ桑原くんでも飛影ちゃんでも蔵馬でも……なかなか弱音が吐けないのね。
それに、泣き言が許されるような状況でないことはわかりきっているから、幽助は泣き言を言わない。
蔵馬も桑原くんも、幽助のそばにいてやりたかっただろうけど、1人でも多くの命の安全を確保してあげることが、幽助のためにもなるのだとわかっているから、その言葉に従うしかなかったのね。これまた、つらい決断であったのだろうと思います。
桑原くんと蔵馬は、家族や友人たちを救うために動きながらも、幽助のことをひたすらに心配していたに違いないです。
だけど、誰も決して幽助を1人ぼっちにはしておかないのだと……そう思ったら、とってもうれしかった。
幻海師範はどこまでも、幽助のやるすべてのことに対して責任をとるつもりなのね。幻海師範のはげましのおかげで、幽助はどんなにか心が軽くなっただろう……。
そして、幽助に隠れて、幽助と運命を共にしようと、静かに時を待っている飛影ちゃんとコエンマさまの姿が……涙が出るほどうれしかった(だけど、すっごく珍しいツーショットだな)。
コエンマさまは霊界の支配者としての責任感から残ったのかもしれないけれど、きっとそれだけではないのだと思います。
仙水に置いていかれてしまったコエンマさまは、またまた霊界の不始末のために幽助という大事な存在に置いていかれてしまうことに、耐えられなかったのだろうと……私は思うのです。
対して飛影ちゃんは、霊界にも人間界にも恩も義理も感じてはいないだろうと思うのに、どんな言い訳もきかないのに……幽助のそばに留まっている。
桑原くんや蔵馬と違って、人間界に大事な人を残しているわけではないし(雰菜ちゃんは桑原くんが1番に避難させてくれることはわかりきっている)、魔界には何の影響もないわけだから、考えてみればこの子は一番、気軽に自分の思い通りに動けるのね(桑原くんがこのことを知ったら、どう思うか……)。
幽助が異次元砲を発射させてしまったら、姿を現さず黙って立ち去るのかな……。自爆させてしまったら、一緒に消滅してあげるつもりなんだろうな。停止させることができたら、「おまえの情けない姿を見物させてもらったぜ」と言って、笑ってみせるんだろうか……と、いろんなことを考えてしまいました。
だけど、飛影ちゃんはどこまでも幽助と生死を共にする覚悟なのね。
この子は一度、幽助に置き去りにされて、ものすごく苦しい思いをしてしまったから、もう2度とあのような目にあうまいと、思ったんじゃないかと思うのです。
飛影ちゃんの表情を見ることはできないけれど、この子は多分、目を閉じて、幽助の声だけを聞きながら……結構、幸せな気分で運命の決する時を待っているんじゃないかと思います。
今度こそ飛影ちゃんは、置き去りにされることはないから、飛影ちゃんが1番、恐れている事態には決してならないから……この子は何も怖くはないのだろうと思うのです。
だけどやっぱり……幽助、プーちゃん、幻海師範、飛影ちゃん、コエンマさまの心中はイヤだな。
やっぱり皆で生き残って、皆で幸せになって欲しいから。
ところで、幽助か死んだらプーちゃんは一緒に死ぬはずですから、プーちゃんだけを避難させても無駄だと思うんですが……(幽助はそんなことすっかり忘れているのかな?)。

今週の冨樫先生のコメント
なじみのゲーセンに、バーチャ対人台登場…。しかし対コン野郎の私はすごく…弱い…。

前説→幽遊のこと
後説→幽遊のこと・その3、もしくは、彼らが帰る場所

tag : 幽遊白書

◆◇◆◇◆ 1994/07/03(日) ◆◇◆◇◆

『幽遊白書』 「平和の群像」 感想

今週の心の叫び
お元気そうでなによりです

不親切なあらすじ

とりあえず、それぞれ元気に生きてます! というおはなしらしいです。

柳沢くんの悩み

柳沢くん。彼女を“複写”なんかしないほうが絶対にいい! ショックを受けるだけだと思う!(世の中、知らない方がいいこともある(笑))

格闘愛

酎はどうやって、特訓相手を引き受けさせるまでに、棗さんに近づいたんでしょうかねえ。
きっと、あの試合の後、しつこくつきまとって、棗さんがネをあげるまで、ひたすらに拝み倒したんだろうな。
倒されても倒されても立ち上がる不屈の男、酎。
なんだか、目がすわってるぞ(苦笑)。それに、血を流しながら高笑いしてるんじゃない!
しかし、棗さんの女心は複雑すぎて、九浄さんなどには推し量れないものがある(大笑)。
九浄さんに向かって、酎のことを自慢気(本当に自慢気!)に話す棗さんは、すっごく楽しそうでかわいいんだけど、そういう顔は絶対に酎には見せないんだろうなあ。
あなたみたいな弱い男、眼中にないわよ、といった表情で、酎に接してるのよ、きっと。
本当に幸せそうでお似合いな二人です。
そういえば、鈴駒はちゃっかり流石ちゃんと仲よくやっているんですね。私はまた、流石ちゃんに利用されただけだとばかり……(ひどい)。
鈴駒は、「いいかげん、あきらめりゃいいのに」とか言ってるけど、それで実際に酎があきらめたら、「みそこなったぜ!」とか言って、怒りそうな気がするんですけど。
それにしても、鈴駒と流石ちゃんのツーショットって、ぬいぐるみが並んでいるように見えませんか?(2人ともコロコロしてかわいい)

海藤くんの休日

あの女の子はやはり海藤くんの彼女なんでしょうか?
あの落ち着きぶりは、恋人というより夫婦といった感じがするんですけど……(苦笑)。
オタクにはオタクなりの、平和と幸せというものがあるんだよね。うん。

城戸くんの優しさ

城戸くんは優しいんです(笑)。

成就しないでしょう

知らなかった……凍矢×小兎で樹里×鈴木で瑠架×陣だったなんて~。
小兎ちゃんはさ、蔵馬VS凍矢戦のジャッジをしながら、「あっ、この人いいわ」とか考えてたんですかね。
わりかしかわいいカップルになりそうな気もしますけど。
樹里さんの“自分では気づいていないみたいだけど、かなりボケている”という鈴木さま評は実に見事! ちゃんと観察してんだなあ、偉いぞ! といった感じ(笑)。
瑠架さんの“オクテで男友達とバカやってる方が楽しい”という陣評も、すっごく的を射ています。
しかし、瑶架さんてば、飛影ちゃんと幻海師範を結界に閉じ込めながら、幽助と陣の戦いを見てましたけど、実はその時、ちゃっかりと陣に目をつけていたんですかね(真面目に結界、張りなさいよ(苦笑))。
ある意味、凍矢よりも陣の方が落とすのは大変だと思いますが。
しかし、それぞれに仕事をしながら、しっかりと品定めをしていた暗黒武術会3人娘……さすがだわ。
死々若のお相手がいない、と思い、すぐに、死々若には幻海師範がいるからいいのか、と思ったのは私だけでしょうか。
だけどね、鈴木さまはともかく、陣と凍矢はね、ずーっと一緒なの。女が入るスキなんかないのよ~! だって、陣と凍矢は2人で十分に幸せそうだもの。ウットリ~……とか、馬鹿なことをわめいていた私ですが、とりあえずタイトルが『成就しないでしょう』なので、安心しています(陣と凍矢は、私の中では完全にワンセット扱い(苦笑))。

ひとけた台のドラマ

久々にぼたんが見られて幸せです。
でも、コエンマさまがちょっと元気なさそうで、少し心配……。
コエンマさまもね~、きっと心労がたまっているんだろうね。
エンマ大王さまが罷免されたということは、今までエンマ大王さまがやっていた仕事を、コエンマさまが肩代りしてやっている、ということなんでしょうか?
体力的にも精神的にも、キツイものがあるんだろうな~(おもわず、代わりにハンコを押してあげます! とか言ってあげたくなる)。
ぼたんもあやめさんも上司思いのいい部下なんだけど(あやめさんには、“上司思い”以上の感情があるらしいですが(苦笑))、やっぱり部下と上司という壁はなかなか乗り越えられないらしく(霊界は上下関係に厳しいところのような気がする)、2人に気を使わせて悪かった、と反対に気を使ってしまう始末……で、ちょっと気の毒ですね。
どうせなら、人間界に降りてきて、幽助に遊んでもらえばいいのに(笑)。
相子が幽助なら、気も使わず思いっきり羽目をはずせるような気がするんですけどね。
なにせ、コエンマさまがうれしそうな表情をしている時ってのは、たいていの場合、幽助がらみだから……(そう思いません?)。

月イチ夫婦

幽助は将来、どうなるのかと思っていたけど、ラーメン屋が天職かもしれない……(苦笑)。
だって、本当に楽しそうに仕事やってるもんな~(どんなにタチの悪い客が来たって、幽助なら平気だしね)。
それにしても、ひっくりかえったのは、幽助の父親! 幽助の父親って、死んだか消息不明だと思っていたのに、ちゃんと生きて、たまにはああやって様子うかがいにやってきてたのね。
幽助の父親って、結構、いい男だよね。わりとカタギっぽい感じがするし、温子母さんとも仲よくしてるし……一体、どういうお仕事やっていらっしゃるのかしら。
幽助には会っていないみたいだけど、温子母さんとはしっかりと会っていたんだね。
そうか……美形なのは母親だけじゃなかったのか……将来は幽助もこんなふうになるのかしらねぇ(どちらかといえば、雷禅さまに似るような気がする)。
それにしても……幽助の父親にお目にかかれるとは思ってもみなかったよ……(嘆息)。

相も変わらず

幽助って……絶対にタラシだと思う(苦笑)。
無自覚であんなこと言うなんて、すっごく罪つくり~。
それでもって、そんなことを言っておいて「顔赤いぞ。カゼじゃね-のか」はないだろうが! 本当にもうどうしようもない……(苦笑)。
幽助ってさ、無意識であちこちに愛をばらまいてるから始末におえないよね(犠牲者をラインナップしてやりたい(笑))。もう、この子は本当に最強無敵(苦笑)。
それにしても、今回こそは螢子ちゃんがうらやましくてうらやましくて……(嘆息)。
幽助のつくるラーメンを毎日……はあ……なんてうらやましい立場……。
私だって、1回でいいから幽助のつくったラーメンを食べてみたいぞ!
幽助はさあ、ラーメン屋台で腕を磨いて、螢子ちゃんと結婚して、雪村食堂のオヤジになって、3年ごとにトーナメントに出場するために魔界に行っちゃったりするのかなあ。
螢子ちゃんも大変だろうけど……私は螢子ちゃんほどには強くなれないけど……やっぱり螢子ちゃんがうらやましいなあ。
ああ、幽助のラーメン……(なぜかミョーにこだわる私)。

今週の冨樫先生のコメント
どーしても自転車のカギがみつからない。失くさないように、しまった場所を忘れたのだ。

前説→幽遊のこと
後説→幽遊のこと・その3、もしくは、彼らが帰る場所

tag : 幽遊白書

カレンダ
06 | 1994/07 | 08
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
プロフィール

ひでみ

Author:ひでみ


職業はプログラマ。
主食はマンガとアニメ。


HIDDEN_ARCHIVE(←『幽遊白書』の考察とか二次創作小説とかを置いてます)

カテゴリ
月別アーカイブ
ブログ全記事表示

全ての記事を表示する

検索フォーム
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
個別の記事以外のコメントはこちらまで

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSリンク
リンク