◆◇◆◇◆ 2017/04/23(日) ◆◇◆◇◆

『正解するカド』第三話「ワム」 感想

「あの異質な存在にあまりにも自然に接している」という徭さんの言葉に激しく同意。
「おまえ、パイプ椅子似合わないな」とか、同僚と話してるみたいなトーンで言っちゃうあたりがまさにそれ。
それにしても、脚をしっかり閉じて、ひざに手を置いて、パイプ椅子に座るザシュニナがめっちゃかわええ。なんか、更衣室のコスプレイヤー? って感じ。
一方、脚を適度に開き、手を軽く握った形でひざに置いて、背筋を伸ばして座る真道さんは、仕事ができるビジネスマンって感じだな。
で、「似合う」という言葉のあいまいさについて滔々と語るザシュニナに対して、「おれが悪かった、忘れてくれ」とぞんざいに話を打ち切ろうとするあたりもすごい。
人間ではない何者かで、とにかくものすごい能力を持っていて、その気になればあっという間に自分を殺せること確実な相手と、こんなにナチュラルに会話ができるって、真道さん肝が据わり過ぎだと思う。

「異方」と「高次元世界」という言葉の取り扱いについて異議を唱えたザシュニナに対して、強気に反論する真道さんとか、「続けて」と命令にもきこえる「要請」をする真道さんとか、「フレゴニクス」という言葉に異議を唱えそうになったザシュニナに対して、すばやく「フレゴニクスでいいです」と言葉を遮る真道さんとか、おまえ、ザシュニナの扱いが雑すぎるだろ、って思う。
そりゃあ、徭さんもうっかり笑っちゃうよ。

このふたりなんでこんなに仲良しさんなんですか?
あいそのない異人とあいそのないエリート官僚の小難しい会話がこんなに萌えるとか、どういうマジックだよ。


たった1対で人類社会すべてが消費する電力を賄うことができるという「ワム」が、山積みになっていく絵はめっちゃ怖かった。
実際にあれをみて、心を動かされない人はいないだろう。
あんな子供の髪飾りみたいなしろものは、世界を壊しかねない。
ちょっと考えただけでも、エネルギー問題が解決する一方で、エネルギー産業で働いてる人は職を失い、産油国は一気に力を失う。これだけですでにかなりやばい。

何よりも問題なのは、それが未知の存在によってもたらされたものだ、ということだ。
それが、とてつもない天才によって発明されたものならば、法律なりなんなりである程度のコントロールが効く。
でも、ザシュニナには人間の法は適用されない。適用されたとして、そんなものに従うとも思えない。
だいたい、原理を理解できないものを与えられて、ほいほいとそれに乗っかっちゃって、ある日、突然、それを取り上げられたらどうなる?
エネルギー産業に従事する人材が散逸した状態で、そう簡単に元の状態に戻れるとは思えない。以前よりも悪い状況になりかねない。

たとえば、世界中のすべての人に、満腹になるほどのパンが配られたとする。
もしそれが、人類の努力と合意に基づいてつくられたシステムによって成されるのなら、それはすばらしいことで、まあ、一種の「ベーシックインカム」なんだろうと納得できるんじゃないかと思う。
でも、突然、ぽんと現れた人がぽんと取り出したマジックで成された場合、それが突然、ぽんと失われることを想像せずにはいられない。
ザシュニナは全人類を「奴隷」化しようとしている、ととらえられても不思議ではない。
しかし、奴隷化だろうがなんだろうが、その恩恵にあずかりたい、という人たちも存在するはずだ。
どう考えたって、全人類の意見が一致するようなことにはならないだろう。

「人よ、どうか正解されたい」
それが、ザシュニナの目的のような気がしている。
正しき答えを導き出せる存在であるかを、試されているんじゃないか、と。

でも、「正解されたい」と言われても、誰がそれを採点するの? ザシュニナなの? それとも、人類が答えて、人類が答え合わせをするの?


このような条件で社会が成り立っていた場合、人はどう行動するのか? というIFの物語は、SFファンにとってはおなじみのテーマだ。
性別というものがなかったらどういう社会になるか、とか、猿に支配されていたらどういう社会になるか、とか。
そしてこれは、条件を変えられるけどどうする? という問いが投げかけられた時、社会はどのように対応するのか、という物語のような気がしてきた。
う~ん、めちゃくちゃ続きが気になる。


ところで次回予告の無表情な真道さんのハグがめっちゃ気になるんだけど、あれはどういう状況なの?
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tag : 正解するカド

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職業はプログラマ。
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