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◆◇◆◇◆ 2008/02/29(金) ◆◇◆◇◆

『3月のライオン』1巻 感想

羽海野チカ先生の『3月のライオン』の1巻がついに発行!!
『ハチミツとクローバー』に次ぐ連載ものが将棋マンガとは意表をついてたなぁ。

表紙の少年(零)を見て、幼いなぁ、と思ったら高校生だった。
そうか、ハチクロは大学生の世界(途中から社会人になっちゃった人もいるけど)だったもんなぁ。
まぁ、はぐちゃんは最後まで大学生に見えなかったけど(笑)。

正直、最初、読んだ時はぴんとこなかったんだけど、しばらくして読み直してみたら、なんかすごくず~んときた。
零の絶望が、どんどん重たくなってきてねぇ。

大きな川沿いの小さな町で暮らしている零。
近代的なビル群が見える場所なのに、橋を渡った向こう側に住んでいるというあかりさんたちのおうちは、入ろうと思えばどこからでも侵入できちゃうような木造家屋。
昔、コミケに行くのに、銀座から晴海まで歩いたことがあって、その途中に勝どきと呼ばれる一帯があって、そこがちょうどこんな感じで、銀座から歩ける距離なのに、テレビドラマでしか見たことがなかった長屋の風景がホントにあって、初めてみた時はビックリしたもんだった。
大きな川を渡って、ってところも同じだよなぁ、ということで、私の中ではあかりさんたちは勝どきに、零は豊洲に住んでることになった(笑)。

零は本来、自分のペースでゆっくり生きていくタイプの子なんだろうと思う。
それは、理解ある暖かい家族に囲まれていた生活の中では、望めば手に入るものだった。
だけどそんな「自分を守ってくれる世界」を失った時、とてもシビアに上下関係が見えてしまう将棋の世界に飛び込む以外に、自分の身を守る道を零は見出せなかった。
3人の子供の間で発生した「生存競争」。
零はその勝者になったのだけれど、それは、敗者を傷つけることにつながった。
零は、誰も傷つけたくないし、誰にも傷つけられたくなかった。
けれど、歩と香子はどうしようもなく傷つき、その姿に零はどうしようもなく傷ついた。
零の生活を守ってくれるのは、今や将棋しかない。零が生き残るための武器はそれしかないから手放せない。
たとえ、その「武器」で「お父さん」を撃ち落としてしまうことになっても。
それでますます、零は将棋に生きるしかなくなってしまったような気がする。
零が歩む道は「将棋の神様」への贖罪の道なんだろうか。

あかりさんはなんだか、時たま40過ぎのように見える。
妹であるひなちゃんとモモちゃんのお母さん役でもあるから、そう見えちゃうのかな。
いつもにこにこ笑ってる、働き者でめんどうみのいい美人さんなのに、ふとした瞬間にものすごく人生を悟りきってるような顔をみせるので、ちょっと怖い。

二階堂くんは自分の病気のことを零に話していないらしい。
それは将棋には関係のないこと、と思っているからなのか、病人扱いされたくないだけなのか。
対局室でのコマがそれこそ『月下の棋士』のタッチで大笑いしてしまった。

とにもかくにも始まったばかりの物語。
できれば長くおつきあいしたいものです。
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カレンダ
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Author:ひでみ


職業はプログラマ。
主食はマンガとアニメ。


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